11.22.22:38
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03.14.01:37
ホワイトデー
レディースにお返しを出来るイベントはないのかサイゲ
→うひょおおおおおおおきたよ。パー様ァ…!!!!
あまい・あまい2
ドアを開く。
「あれ…」
ドアの前には誰もいなかった。
「失礼…」
かとも思ったのだが、押したドアの影からセバスが顔を覗かせる。
「あ、あれ。ごめんなさい」
甘い香り。
赤い薔薇の花束
胸が鳴る。
まさか、ねぇ
あなたが、ヴァイオラに花を贈ったことがあったことを思い出す。
「セバス」
「あるじから」
心臓が痛い。汗が滲む。
「ある方にこれを届けるように頼まれたのですが、道が分からなくて」
え、ええ。そう、よね。
ええ、そうでしょうとも。
あなたがあたしに、花とか。
生花は高価だし…
「わかったわ。あ、ちょっとまって、セバス。」
かえって気が楽になった。
あなたはそんな気障なこと、あたしにしないわよね。
「これ、また焼きすぎてしまったの。よければ持っていって」
ビスケットの包みを渡す。大きな花束だけれど小さなバスケットくらいなら持てそうね。
なんとなく会いに行くのも憚られた。
傷ついたなんて言うつもりはないけれど、あたしだって一応…女だし…
「メアリ・クラリッサ」
眼の前に差し出される赤い芳醇な花弁
「一本どうぞ」
「い、いいの?」
「ええ」
一瞬躊躇って、丁寧に棘のとられた薔薇を受け取る。良い香り。
他の薔薇とは少し香りも色も違う?気のせいかしら?
「ありがとう。萎れてしまうから先にいけてきて良いかしら?すぐに、地図を持ってくるわ」
「どうぞ」
手頃な花瓶が見当たらないのでグラスに水をいれ、薔薇を刺す。
棚から地図を抜き、ドアの前に戻る。
「あれ…?」
しかし、もうそこに可憐なセバスの姿は無かったのだった。
「あるじ、戻りました」
「…」
ジェイムズは本を読んでいた。
セバスは口数の少ない主人の椅子に近いサイドボードに”残りの花束”を置いた。
「こちらは彼女から」
そしてバスケットを隣に置く。
「…」
ジェイムズ・モリアーティはバスケットを一瞥し、また読書に戻る。
たった一本の美しい薔薇を贈るために変に照れなくてもいいものを。
「やれやれ」
Happy whiteday
→うひょおおおおおおおきたよ。パー様ァ…!!!!
あまい・あまい2
ドアを開く。
「あれ…」
ドアの前には誰もいなかった。
「失礼…」
かとも思ったのだが、押したドアの影からセバスが顔を覗かせる。
「あ、あれ。ごめんなさい」
甘い香り。
赤い薔薇の花束
胸が鳴る。
まさか、ねぇ
あなたが、ヴァイオラに花を贈ったことがあったことを思い出す。
「セバス」
「あるじから」
心臓が痛い。汗が滲む。
「ある方にこれを届けるように頼まれたのですが、道が分からなくて」
え、ええ。そう、よね。
ええ、そうでしょうとも。
あなたがあたしに、花とか。
生花は高価だし…
「わかったわ。あ、ちょっとまって、セバス。」
かえって気が楽になった。
あなたはそんな気障なこと、あたしにしないわよね。
「これ、また焼きすぎてしまったの。よければ持っていって」
ビスケットの包みを渡す。大きな花束だけれど小さなバスケットくらいなら持てそうね。
なんとなく会いに行くのも憚られた。
傷ついたなんて言うつもりはないけれど、あたしだって一応…女だし…
「メアリ・クラリッサ」
眼の前に差し出される赤い芳醇な花弁
「一本どうぞ」
「い、いいの?」
「ええ」
一瞬躊躇って、丁寧に棘のとられた薔薇を受け取る。良い香り。
他の薔薇とは少し香りも色も違う?気のせいかしら?
「ありがとう。萎れてしまうから先にいけてきて良いかしら?すぐに、地図を持ってくるわ」
「どうぞ」
手頃な花瓶が見当たらないのでグラスに水をいれ、薔薇を刺す。
棚から地図を抜き、ドアの前に戻る。
「あれ…?」
しかし、もうそこに可憐なセバスの姿は無かったのだった。
「あるじ、戻りました」
「…」
ジェイムズは本を読んでいた。
セバスは口数の少ない主人の椅子に近いサイドボードに”残りの花束”を置いた。
「こちらは彼女から」
そしてバスケットを隣に置く。
「…」
ジェイムズ・モリアーティはバスケットを一瞥し、また読書に戻る。
たった一本の美しい薔薇を贈るために変に照れなくてもいいものを。
「やれやれ」
Happy whiteday
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